「人生100年時代」に30~40代の子育て世代 9割が不安
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「定年後の人生」は5割がポジティブと楽観的も、行動を起こしている人は2割未満。
「現在の仕事へのやりがい」「将来のキャリア展望」「学びの機会」が実現のカギ
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政府は人生100年時代構想会議(2017年9月)を設置し、長い人生を生き抜くために必要な経済・社会・教育システムの検討を始めました。NPO法人ファザーリング・ジャパン(以下FJ。東京都千代田区、代表安藤哲也)では、子育て中の 30代と40代1,038名を対象に、人生100年時代対する意識とそれに関する課題を明らかにすることを目的として調査を行いました。
【調査結果の要旨】
①「人生100年時代」に対する意識は低く、「知っているし関心もある」は2割に満たない。同時に、約9割が不安を感じている。一方、「定年後の人生」については、ポジティブな印象を5割が持っていた。 これは、「人生100年時代」と比べ「定年後の人生」は、親や上司など定年後のイメージを重ね合わせられる存在がいるため予想でき、「人生100年時代」は未知なる世界で予想できないことが一因と考えられるが、現在の良い定年ライフを見て、子育て世代の「定年後の人生」をポジティブにとらえているのだとすると、楽観的にイメージしている危険性も考えられる。
②「今後の人生に関して不安なこと」で金銭面や健康面への不安を5割前後が挙げているが、それを解消する「人生やキャリアのための行動」は2割にも満たないことが分かった。特に「人生100年時代」に重要視されている「無形資産(※)」を増やす行動は「家族との時間や生活を大切にしている」を除き、1割~2割と低いことが分かった。
③一方、「人生100年時代」に必要な、生涯で複数のキャリアをもつ「マルチステージ(※)」への移行に関し、転職の経験がある人は半数以上、副業(もしくは兼業・複業)をしたことがある人は2割以上、経験の有無に関わらず関心がある人は6割であった。一般的に日本人は「1つの仕事に収入ややりがいの全てを求める傾向」にあると指摘されるが、子育て世代においては、転職等への経験や関心が高く、「マルチステージ」へ移行する土壌はあると考えられる。
④「人生100年時代への期待と不安」に影響を与えるのは 「現在の仕事に対するやりがい」、「現在の仕事と将来のキャリア展望」「5年後・10年後のキャリアプラン」であり、それぞれに相関がみられた。やりがいを感じる現在の仕事から、将来へのキャリアを主体的に描けると、「定年後の人生」より不透明と感じがちな「人生100年時代」への期待も高まることが分かった。同時に、「学びの機会」もそれぞれに影響を与えることが分かった。
以上から、「定年後の人生」を楽観的にとらえ、「人生100年時代」に不安を描く傾向にある子育て世代1人1人は、現在の仕事にしっかり向き合い、将来を見据えて主体的にキャリアを描きながら、今から「有形資産」と「無形資産」を増やす行動が必要である。そのために日本社会や企業は、働き方改革や仕事と子育ての両立支援などをこれまで以上に推進し、子育て世代に時間的余裕を生み出して「学びの機会」が増えるよう働きかける必要があると考える。
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※:「LIFE SHIFT(リンダ・グラットン著)」において、人生100年時代では「教育→仕事→引退」の3ステージから、生涯で複数のキャリアを持つ「マルチステージ」への移行を提唱している。その実現には、お金などの「有形資産」だけでなく、家族や友人、スキル、知識、健康などの「無形資産」を築くことが必要であるとしている。
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NPO法人ファザーリング・ジャパン 担当理事:林田・塚越
email: gyoumu@fathering.jp
【NPO法人ファザーリング・ジャパン 代表理事 安藤哲也 コメント】
盛んに使われるようになった「人生100年時代」と言う言葉。定年を控えた50代は関心を引くが子育て中の30~40代はどう考えているのか。調査結果では100年人生に対する意識はまだ低く、金銭面や健康面で漠然とした不安はあるものの「何から始めたら良いのかわからない」という状態の人が多いことが分かった。ただ巷では「副業解禁」「パラレルキャリア」「サードプレイス」等が常識化する流れにあり、その中で既に何らかのシフトを目論む人も増えてきている。私たち子育て世代は日々仕事に育児に忙しいが、来るべき100年ライフを楽しむためにも学び直しの機会を持ち、自身のキャリア展望、無形資産の構築、そして子どもの自立へのサポート等を心がけることが重要だ。それは当事者の価値観だけでなく、働き方やコミュニティの在り方といった環境の問題にも係っている。FJは人生100年時代をポジティブに捉え、特に父親の意識向上と実践に繋がるような支援事業を今後も展開していく。
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調査概要
1. 調査目的
人生100年時代について、子育て中の30-40代の意識とそれに関する課題を明らかにすることを目的とする。
2. 調査方法
調査方法:インターネットリサーチ
実施機関:株式会社インテージ
実施期間:2018年4月25日(水)
調査対象者:30代と40代の子どもがいる男性と女性
調査エリア:全国
有効サンプル数:1,038 (男性520、女性518)