代表・安藤哲也のご挨拶

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代表理事・ファウンダー

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安藤 哲也Tetsuya Ando

「新しい父親像」についてずっと考えている。ここ数年でいわゆる「イクメン」は増え、
男性が育児するのは当たり前になったが、まだ職場では責任を全うし、家庭では稼ぐと同時に家事育児もやらねばならず、仕事と育児、上司とパートナーの狭間で揺れている人も多い。「パタニティブルー」「フラリーマン」「男がつらいよ」といったテーマで男性の生きづらさがメディアを賑わせているのもイクメン文化の揺り戻しだと思う。

父親支援のファザーリング・ジャパンを始めた頃に出版され読んでいた『フランス父親事情』という本には、80年代にフランスでも父親が母親と同じことをする「めんどりパパ現象」が起きた、と記されていて、その様子はまさに現在の日本の「イクメンブーム」と酷似している。それを折込み済みで2006年から父親育児を推進したのだがやはりそうなった。

でも男性育児の社会化にはまずその動きが必要だったからブームはある種の通過点としよう。日本の父親情況は30年前のフランスであり、まだ発展途上にある。パパ向けセミナーでは乳幼児のパパたちからマジ顔で、「父親ならではの子育てって、何ですか?」と詰問してくる人が増加しており、そうしたパパたちの様子を観ても、そろそろ父親再考の時代が来ている気がするのだ。

これから日本の働き方も新しい法律やツールに変わり、家庭を顧みずに仕事一筋みたいな価値観の父親は今後廃れていくだろう。男性も仕事と育児の両立を、苦しみながらもやっていくしかないのだ。職場の男性育休も普通化し、遠からず「イクメン」という言葉が消滅するとき、父親像のポストモダンが生まれるはずだ。それはおそらく、威厳を保つ昭和の「家父長型の親父」ではなく、また平成の「優しく、悩めるイクメン」でもなく、新しい時代の、しなやかな父性を携えた父親の姿になるはずだ。

ワンオペ育児や不健康な長時間労働が非合理的なことは分かってきた。子どもや家庭の幸せ、誰しもが活躍できる社会の最適化にとっても、まずは男性が意識や働き方を変えることが大事だ。そこに気づいた多くの男性たちはこれからの時代に、型にはまらない、どんな自分らしい父親像を目指すのだろうか。

経歴

1962年 東京・池袋生まれ。
1985年 明治大学卒業後、出版社の有紀書房入社。
1986年 リットーミュージック入社。
1988年 UPU入社。雑誌「エスクァイア日本版」「i-D JAPAN」の販売・宣伝担当。
1994年 書店員に鞍替え。大塚・田村書店の3代目店長に。
1996年 東京・千駄木の往来堂書店をプロデュース。初代店長を務める。
2000年 オンライン書店bk1へ移籍。02年まで店長。その後、糸井重里事務所を経て、03年にNTTドコモの電子書籍事業へ参画。
2004年 楽天ブックス事業部長に就任。
2006年 企業の管理職として仕事をする傍ら、父親の子育て支援・自立支援事業を展開する。
NPO法人ファザーリング・ジャパンを立ち上げ、代表理事を務める。
2009年 にっぽん子育て応援団共同代表(団長)に就任。
2012年 社会的養護の拡充と児童虐待の根絶をめざす「NPO法人タイガーマスク基金」を立ち上げ代表理事に就任。
2016年 「一般社団法人ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン(WRCJ)」共同代表に就任。
2018年 「ライフシフト」という概念(生き方)の社会的な定着をめざす、ライフシフト・ジャパン株式会社を立ち上げ取締役会長に就任。

役職

現在の役職
  • 厚生労働省「イクメンプロジェクト」顧問
  • 東京都・子育て応援とうきょう会議実行委員
  • 文京区・少子化対策プロジェクト「ぶんきょうハッピーベイビー応援団」副座長
  • 一般財団法人1more Baby応援団 顧問
  • 内閣府・子どもの貧困対策「子供の未来応援国民運動」メンバー
  • 東京都「こども未来会議」委員
過去の役職
  • 千葉県松戸市・男女共同参画推進協議会(第7次)
  • 文京区協働推進委員会担い手創出プロジェクト支援本部委員
  • 千葉県松戸市男女共同参画推進協議会
  • 日本財団「社会的養護と特別養子縁組研究会」委員
  • 厚生労働省「イクメンプロジェクト」推進チーム座長
  • 内閣府・男女共同参画推進連携会議委員
  • 国土交通省観光庁・休暇改革国民会議委員
  • 文京区・新たな公共の担い手専門家会議 委員
  • 内閣府・子ども若者育成支援推進点検・評価会議 委員
  • 小渕内閣府特命担当大臣直轄「ゼロから考える少子化対策プロジェクトチーム」
  • 東京都・次世代育成支援検討会
  • 厚生労働省・男性の仕事と育児の両立意識啓発事業委員会
  • こどもの城~児童館を活用した父親ネットワークづくり事業委員会
  • 女性のライフプランニング総合支援推進事業「ポーラースター・プロジェクト」
  • 内閣府・少子化社会対策に関する先進的取組事例調査研究会
  • 内閣府・認定こども園制度の在り方に関する検討会
  • 文部科学省・父と子の愛着形成プログラム研究委員会
  • 文京区小・中学校将来ビジョン策定検討協議会
  • 埼玉県地域家庭教育推進協議会

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