NPO法人ファザーリング・ジャパン丨笑っている父親になろう

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2023.06.16 コラム

「長男の手を久しぶりに握って感じたこと」

みなさんこんにちは。ファザーリング・ジャパン理事の阿川です。
子ども3人の父親として慌ただしい毎日を過ごしています。

うちは長男が小学4年生で、次男が小学2年生、一番下の娘が2歳と少し離れて生まれました。
ここ2年間は、久しぶりの赤ちゃんとの生活に、ワクワクする部分もありながら、やはり大変で。
仕事もかなり忙しくなり、本当に目が回る勢いです。
それでもお兄ちゃんたち二人が色々と助けてくれるので、
かつての兄たち二人を育てていた時と比べるとだいぶと楽になったなと思います。

娘に手を焼く一方で、お兄ちゃんたちとの時間も大切にしてきました。
サッカーの試合があればできるだけ応援に行き、お兄ちゃんたちだけが楽しめるような時間も作り、
朝早く起きてまずはお兄ちゃんたちと関わってから娘に関わるようにしたり。
今書いていても「頑張ってるな、自分」と思います。(笑)

でも、最近ふとセンチメンタルになる出来事がありまして。

とあるところに出かけた時に、長男と二人きりになる瞬間がありました。
その時急に長男が手を繋いできたんです。
一瞬ドキッとしました。このドキッとした感覚自体不思議だったんです。今までなんともなく手を繋いでいたのに。
「4年生でもまだ手を繋ぎたいんか?」と少し聞いてみました。
そしたら長男は「当たり前やん」と微笑んで「久しぶりやな」と言いました。

きっとあのドキッとした感覚は、しばらく繋いでいなかったからなのかな。
そう思いました。
思い返せば、当たり前のように手を繋いでいたのはいつまでだったのかもはっきり覚えていません。

息子の言葉を聞いて、私は息子の手をぎゅっと握って見せました。
そうすると、自分が覚えている息子の手よりもはるかに大きくなった手がそこにはありました。
それだけ繋いでいなかったんだ。

そんな時に急によくFJで言われている言葉が頭によぎりました。
「子育ては期間限定」

本当にそうだと思います。
さらに言えば、この時間をどう過ごすかということが本当に大事だなと思います。

この息子と手を繋いだ時に思い浮かんだのは、「息子たちの思いと対話してきたか」という自問でした。
自分なりには頑張っていました。子どもたちを大切にしようと。
子どもたちもこれに対しては嬉しそうにしてくれたり、「嬉しい」という言葉をくれます。

でも今回の体験で、それでは不十分な感じがして。
ちゃんと子どもの気持ちや思いにも気づいていくことが大事だなと思います。
そのためにはもっと対話をする時間をとらないといけないし、
子どもたちが気持ちを伝えやすい環境を整えてあげないといけないなと思います。

きっとここ数年、娘の誕生と私の仕事の忙しさが、
そういうことを不可能にしていたのかもしれないなと気づきました。

みなさんは最近、大きくなった子どもと手を繋ぎましたか?
手から伝わるいろんな物語やメッセージが、そこにはあるかもしれません。

NPO法人ファザーリング・ジャパン理事  阿川勇太
https://fathering.jp/instructors/director/instructor_agawa.html

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